このグラフは、大阪での調査結果ですが、急性心筋梗塞で入院した患者さん全体の中で、「心筋梗塞の前兆」があった人の割合を赤で、「心筋梗塞の前兆」がなかった人の割合を青で表示しています。約50％の患者さんに「心筋梗塞の前兆」を認めることがわかりますが、この割合は1998年から2012年まで変わっておらず、「心筋梗塞の前兆」があっても、その時点で病院へ行く必要があると認識している人は増えていない事がわかります。

心筋梗塞の前兆は、胸の痛み、胸部圧迫感、胸部紋扼感だけでなく、胸やけ、まれには腕・肩・歯・あごの痛みとして現れることもあり、心臓とは関係のないように感じられることもあります。しかも、その症状は比較的軽く、数分程度で治まることが多いので、あまり深刻に考えず見落としてしまうことが多いようです。

「心筋梗塞の前兆」の特徴を上に示していますので、今までなかったこのような症状が出現した場合には、すぐに病院（循環器内科）を受診して検査を受けてください。

心筋梗塞の前兆を見逃して心筋梗塞を発症してしまえば、致死率は非常に高くなってしまいますので、できるだけ早く受診することをお勧めします。